講師	斉藤佳雄
職業	歯科医師

「歯科医療と文化」という今までに一度も発想がなかった考え方に、とても刺激を受けました。
歯科医師になり、10年目が経ちましたが、ふりかえると人間の体の一部である１本の歯に対しての重みを、先生ほど考えたことはありませんでした。痛みが止まらなければ抜髄、根尖病巣の治癒が悪ければ、抜歯をしたりしていた自分が、本日の先生のお話を聞き、また貴重な症例の写真を見せていただいたことにより、今までいかに1本の歯を守る、人間の体、自然の一部を守る意識があまりにも無かったことに深く気付かされました。
また、お話を聞き、自然・天然のものにまさる美しさ・良いものは無いということ、先生の豊かな感性にも感動を受けました。道端に咲いている小さな花、我々は日々の仕事に追われ、いつしか子供の頃には、そんな小さな花や草や自然をもっと感じていたはずなのに、忘れていると思いました。

そして同じように、歯科医師の免許を取得できた時の感動や、うれしさや患者様の歯を大切にする気持ちを忘れかけているのではないかと思いました。これから治療するにあたり、ブラッシングを習慣づけて頂くように、どのように声かけを行い、共に健康を維持していくことを伝えるかをより一層大切にし、また1本の歯を守る歯科医療を行うことが我々歯科医師の本当の仕事だということを忘れずに日々仕事に取り組みたいと思います。

そして先生のような豊かな感性も忘れずに生きていきたいと思いました。

本当にありがとうございました。

（歯科医師）