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非抜歯による破折歯根の歯冠内接着保存法 ⑧[Non-Extracted Approach for Tooth Fracture ⑧]

症例基本データ

患者:

61才 男性

初診:

2009(H21)/4/17

主訴:

他院で切開を2度受けたが、腫れが治らない。


  • 初診時所見。右上7の腫れが治まらないという。
    (2009/4/17)

  • 右上7の所見。口蓋側歯肉が大きく腫れている。
    (2009/4/17)

  • 左)X-ray所見にて根尖部にわずかな透過像を確認。 右)感染根管治療を開始した。
    (2009/5/7・2009/4/28)

  • 左)3回の根管治療で口蓋の腫れは消失した。 右)右上7根管充填の所見を示す。
    (2009/5/7・2009/5/22)

  • ところが、11M後「1W前から噛むと痛む」との主訴で再来院された。
    (2010/4/27)

  • 左)冠撤去にて歯の破折を確認した。 右)破折は近心壁・髄床底・遠心壁に及ぶ完全破折症例。
    (2010/5/7・2010/5/24)

  • 左)分割接着Metal coreを作製し、非抜歯による歯冠内接着保存法を応用した。 右)最終補綴物として金属冠を装着した。
    (2010/5/24・2010/6/9)

  • 左)術後8Y1MのX-ray所見。 右)同 口腔内所見。
    (2017/5/23・2017/5/23)

  • 術後10Y8Mのx-ray所見。破折部の外部吸収は認めず。咀嚼時の違和感は全くありません。
    (2019/12/13)

治療方針

①腫れの原因がEndo由来(感染根管)か、perio(歯周病)由来か他の原因によるものかの診断と治療方針が問われる症例。
②術前のX-ray所見にて右上7根尖部にわずかな透過性を認め、感染根管治療を開始。その後、3度の根管治療で腫れは消失した。

症例のポイント

・術後11Mにて咀嚼痛を訴え再来院。診査の結果 近心壁・髄床底・遠心壁に及ぶ歯冠破折を認めた。
・分割接着Metal coreを作製し非抜歯による歯冠内接着法と同時に破折部を接着補強した。
・術後10Y8Mを経て歯根の外部吸収を認めず。咀嚼に全く問題はありませんという。

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