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非抜歯による破折歯根の歯冠内接着保存法 ⑥[Non-Extracted Approach for Tooth Fracture ⑥]

症例基本データ

患者:

47才 男性

初診:

2019(H31)/9/9

主訴:

「右上5番が腫れた」『割れているから抜いてインプラントにする』と言われているが、出来れば抜きたくない。


  • 初診時所見。近遠心垂直破折歯の場合X-ray所見では破折線は確認できない.
    (2019/9/9)

  • 右上5番の口腔内所見。近遠心的に明瞭な破折線が確認された。
    (2019/9/17)

  • 破折歯への第一対応は破折をこれ以上拡大させない事。応急的に矯正用wire結紮し固定する。
    (2019/9/17・2019/9/17)

  • 次回来院時に、あらかじめ用意作成しておいた、Metal Bandで患歯を固定。
    (2019/9/27・2019/9/27)

  • Metal Bandで患歯の破折の拡大を防ぎつつ、根管治療を慎重にすすめる。
    (2019/10/16)

  • 根管充填を示す(2019・10・28)約3ヶ月後、根尖部のlesionの消失を確認の後、次のステップへ進む(2020・1・7)
    (2019/10/28・2020/1/7)

  • 患歯補強の為のコアー形成を示す。接着時破折線は歯冠内よりV字状にCutする。
    (2020/1/28)

  • 最終補綴物装着後の口腔内所見とX-ray所見を示す。
    (2020/3/11)

  • 初診時の所見と最終補綴物の咬合面観を示す。完全破折歯が抜歯することなく救われた。
    (2020/3/11)

治療方針

破折歯は保存の方針で望むことを伝える。通例通り先ず破折歯を固定し、破折の拡大を防ぐこと。その後慎重に根管治療に取り組むこと。

症例のポイント

・垂直歯根破折は、従来は抜歯し 口腔外接着治療の後再植固定 の手順で取り組んでいましたが、現在では この症例の様に歯冠内接着法で充分に治療効果が得られている。
・破折歯は即抜歯ではない。抜かずに治療できる事でインプラントや両隣在歯を削るBridgeを避けることが出来た。

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