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根管治療 ④ -Root canal treatment ④-

症例基本データ

患者:

38才 男性

初診:

1997(平成9)年10月8日

主訴:

前歯の根元を押すと痛む。X線所見にて根元に大きな病巣が認められた。


  • 初診時所見。左上2番歯の根元を押すと何か違和感があるとの主訴。
    (1997/10/8)

  • 初診時のX線所見。左上2番根尖部にかなり大きなlesion(根尖病巣)を確認した。
    (1997/10/8)

  • 冠とメタルコアー(歯の土台)を慎重に撤去し、根管治療を開始した。内容液は黄色透明であった。
    (1998/4/28)

  • 初診より1年5ヶ月後の所見。病巣は縮小傾向を示し、周辺部より新生骨の増生がうかがえる。
    (1999/3/16)

  • 根管治療中は唇側にレジンシェルを接着し、口蓋側よりアプローチする。長期間の治療中も審美的には問題はない。
    (1999/2/24)

  • 治療開始から6年後の所見。仮根充・仮歯で経過観察中。さらに根尖部の骨の増生が認められる。
    (2004/4/2)

  • 初診より11年経過した。根尖部の治癒傾向を確認し、正式な根管充填(垂直加圧根管充填法・opian carrier method) への移行。
    (2011/3/27)

  • 初診より14年3ヶ月。根尖部はほぼ新生骨で満たされ、病巣部は消失している。
    (2014/6/26)

  • 左上2番歯にレジン前装金属冠を装着し、現在に至っている。抜歯を避け、根管治療で歯を保存することが出来た。
    (2016/1/10)

治療方針

この症例もX線所見にて根尖部に歯冠大の大きな病巣部を認めたが、Endo(根管治療)での治癒の可能性を求めて取り組んだ。新生骨の増生が認められるまで慎重に根管治療を継続することで抜歯を避ける方針を伝え、根管治療を開始した。

症例のポイント

本来、外科対応と思われる根尖部病変にEndoを試みた。
初診から16年以上経過して、病巣部には新生骨の増生が
見られ左上2の抜歯を回避出来た。臨床的には難症例であっても、可能性のある場合は出来る限り天然歯保存の方針で臨む。結果を急がず時間をかけて原因を除去し、生体の治癒能力(Homeostasis)を引き出すことが出来れば好結果が得られる。

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