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歯の移植 ① -Transplantation of tooth ①-

症例基本データ

患者:

26才 女性

初診:

2003年1月18日

主訴:

右下の奥歯が治らない。


  • 他院にて6ヶ月以上にわたり治療を受けているが、なかなか治らない。う蝕は骨縁下に及んでいる。
    (2003/2/8)

  • 毎回綿球の交換だけで、治療方針がわからない。口腔内所見からはすでに保存は不可能な状態である。
    (2003/3/7)

  • 左上8番歯(智歯、親知らず)に健全な天然歯が存在していた。右下7番歯を抜歯し、左上8番歯を移植する方針を伝える。
    (2003/3/7)

  • 左上8番歯を右下7番歯に移植手術。隣在歯にワイヤー固定。術後2週間目の所見。
    (2003/3/22)

  • 移植手術当日の右下7番歯のX線所見。
    (2003/3/7)

  • 移植後4ヶ月後が経過。歯根周囲は新生骨で満たされ安定。咬合に寄与している。
    (2003/7/7)

  • 移植歯は安定。隣在歯である右下6番歯にカリエス発生。移植歯をアンカーに右下6番歯を挺出開始。
    (2008/1/25)

  • 右下6番歯の挺出後の所見。約2ヶ月で矯正的挺出し、抜歯を避けることが出来た。
    (2008/2/27)

  • 右下7番歯は移植歯。隣在する右下6番歯は歯根挺出歯で、いずれも経過は良好。移植手術後、7年8ヶ月が経過した。
    (2010/11/8)

治療方針

右下7番歯の大臼歯は歯根の1/2まで崩壊した深いカリエスであり、来院時はすでに保存不可能な状態であった。幸いなことに左上8番歯(智歯、親知らず)が存在し、右下7番歯の抜歯窩へ左上8番歯を移植する方針を伝え、直ちに治療を開始した。

症例のポイント

智歯(親知らず)は他の天然歯が保存不可能な場合の移植歯としての可能性を持つ。将来の何らかの不具合に備えて、不用不急の親知らずを抜かずに、口腔内に保存する(歯根膜バンクとしての)意味がある。

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